コンピュータ西暦2000年問題に係る中小企業の対応状況について

 

平成11年7月

中小企業庁指導課

 

 (財)全国中小企業情報化促進センター(NIC)が、本年6月に全国1万5千社の中小

企業者に対し、西暦2000年問題への対応状況に関するアンケート調査を行ったところ、

結果概要以下のとおり(約3千社が回答)。

 

1.西暦2000年問題の重要性に関する理解について

        西暦2000年問題を「重要な問題と認識している」企業の割合は88%あり、前回

  調査に引き続き高い水準を示していることから、本件の重要性については、広く認識さ

  れているものと考えられる。


 


2.事務処理系システムについて

(1)  全般的な対応状況について

        中小企業の西暦2000年問題の対応状況については、前回調査時と比較しても「対

  応済」企業は着実に増加しており、「未検討」については、約1割という状況となって

  いる。

   また「対応中」又は「検討中」と回答した29%の企業のうち、約9割の企業が西暦

  2000年までには対応を終了すると回答しており、今後とも一層の対応促進が図られ

  ると考えられる。

 

(2)「未検討」企業の主な理由について

        西暦2000年問題に関して、「未検討」と回答している企業の主な理由については、

  「自社のコンピュータの使い方から見て、トラブルが生じても業務に大きな支障は生じ

  ない」「日付処理を要する業務にコンピュータを使ってない」「和暦を使っているので

  問題ないと認識」「最新のハード、ソフトを導入したので問題ないと認識」「トラブル

  が生じても手作業に戻すことで当面は問題ない」等と回答した企業が多かった。

 


 


3.制御系システム(マイクロ・コンピュータ内蔵機器)について

 

(1) 全般的な対応状況について

     アンケート回答企業の約3割が、自社においてカレンダー機能を持つマイクロ・コン

  ピュータ内蔵機器を有していると回答しており、これらの企業の対応状況を見ると、前

  回調査と比較して、「対応済」の企業の割合が着実に増加し、「未検討」の企業の割合

  は減少した。

     また「対応中」又は「検討中」と回答した37%の企業のうち、約9割の企業が西暦 

  2000年までに対応を終了すると回答しており、今後とも一層の対応促進が図られる

  と考えられる。

 

(2)「未検討」企業の主な理由について

      西暦2000年問題に関して、「未検討」と回答している企業の主な理由については、

  「自社のコンピュータの使い方から見て、トラブルが生じても業務に大きな支障は生じ

  ない」「日付処理を要する業務にコンピュータを使ってない」「トラブルが生じても手

  作業に戻すことで当面は問題ない」等と回答した企業が多かった。

 

 

4.模擬テストの対応状況について

        模擬テストの実施状況については、「対応済」の企業の半数が模擬テストの実施を含

  め終了しており、前回調査と比較して横這いの状況である。

        また、ネットワーク取引があるとされる中小企業のうち、模擬テストを含め対応を完

  了している企業は約7割であった。

 

 

5.危機管理計画への対応について

    「企業のための危機管理計画策定の手引き」については、62%の企業から「知って

  いる」との回答があった。また危機管理計画の策定については、52%が「策定済み」

  及び「策定予定(策定中)」となっている。

 

 

6.取引先からの確認書等について

 取引先からの確認書等については、65%の企業が取引先から西暦2000年問題に

関する対応状況等について照会を受けたと回答している。その内容としては、「対応の

必要性について、注意喚起するもの」「対応状況又は今後の対応予定についての問い合

わせ又は確認」等が多く、「未対応の際の取引停止示唆」等は少なかったものの、中小

企業にとってリーガル・リスクの増大等の危険性もあり、引き続き情報収集に努める必

要がある。

 

 

7.今後の対応について

 政府の行動計画の策定以降、各種支援策実施等の効果もあり、中小企業の2000年

問題への対応は着実に進捗しつつある。引き続き政府としては、相談窓口の充実や危機

管理計画の策定を含め、本件問題に対する取り組みの重要性について普及啓発活動に努

めるとともに、各種施策を総合的に展開していくこととしている。