
駆け込み需要の反動で、業況DI、10.5ポイント低下。
- 4月の状況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、前月水準より10.5ポイント低下し、▲29.1となった。マイナス水準での推移は、平成3年4月以来73カ月連続、マイナス2桁水準では平成3年9月から68カ月連続となっている。
公共工事は、端境期で低調な発注となっている。生産面は、住宅関連業種で駆け込み需要の反動がみられたものの、輸出が好調な輸送用機械及びその関連業種で上向きの動きが続いている。消費需要面は、駆け込み需要の反動で、高額商品を中心に売上に大幅な減少がみられ、悪化度合いが拡大した。全般的な景況感は、駆け込み需要の反動で、悪化度合いが拡大した業種(建設業、小売業、サービス業等)もあるが、製造業では上向きの動きが続くなど、まだら模様となっている。
産業別にみると、建設業では、公共工事が年度替わりの端境期にあたるため、発注量も少なく、低調であるとの指摘が多い。民間需要は、駆け込み需要の反動等による民間住宅着工件数の減少や設備投資の減少を訴える声も多く、非常に厳しい状況となっている。また、工事を巡る受注獲得競争は依然激しく、売上面、採算面の悪化を訴える声も強い。先行きは、公共事業の見直し及び予算の縮小等の動きに対し、不安感を訴える声もある。製造業では、住宅関連業種(家具・木材・鉄工等)で駆け込み需要の反動により、受注量が減少したとの指摘があったものの、円安で輸出が好調な自動車関連業種(部品・機械金属等)では、引き続き生産が上向きとの指摘があった。また、鋼線・木材・印刷等より消費税率の引き上げや円安の影響で仕入れ単価が上昇し、採算面で厳しい状況となっているとの指摘があった。先行きは、多くの業種で消費税率引き上げによる消費低迷を懸念する声が寄せられるなど、依然不透明感がみられる。卸売業では、駆け込み需要が低調で、その反動も小規模だったとの声が寄せられた。小売業では、駆け込み需要の反動により、売上が大幅に低下したとの指摘が多い。特に、駆け込み需要がみられた高額商品では、その反動も大きく、売上が大幅に低下した。また、消費税率の引き上げによる消費者の買い控えも指摘されるなど、厳しい状況となっている。一方、一部の地域では、高額商品を除き、駆け込み需要は低調で、その反動も小規模だったとの声も寄せられた。先行きは、反動による消費者マインドの冷え込みに対し、懸念する声が寄せられた。サービス業では、運輸より、駆け込み需要の反動で貨物輸送量が減少したとの指摘があった。加えて、高速料金 の値上がりもあり、売上面、採算面で厳しい状況との声が寄せられた。飲食店では、消費税率引き上げに伴う転嫁の影響で、客数が減少し、売上が低下したとの声が寄せられた。また、一方では、価格据え置き(内税)の影響及び円安による輸入食材の値上がりで、採算面で厳しい状況にあるとの指摘もあった。先行きは、消費税率引き上げによる個人消費の動向を懸念する声が寄せられている。
売上面は、全産業合計の売上DIが、前月水準より12.6ポイント低下して、 ▲20.2、採算面は、全産業合計の採算DIが、9.6ポイント低下して、▲ 29.6で、弱気な見方が広がった。
- 向こう3カ月の先行き見通しは、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が、 ▲27.6で、弱気な見方が続いている。
- 景気に関する声、当面する問題としては、消費税率引き上げによる個人消費への影響に関心が集まっている。
