
駆け込み需要みられるも先行き不透明感増す。
- 3月の状況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、前月水準より11.9ポイント上昇し、▲18.6となった。マイナス水準での推移は、平成3年4月以来72カ月連続、マイナス2桁水準では平成3年9月から67カ月連続となっている。
公共工事は、依然その不足感を訴える声が多い。生産面は、円安による輸出増加等の影響もあり、輸送用機械及びその関連業種で上向きの動きが続いている。消費需要面は、天候要因等で春物衣料等が上向きとの指摘に加え、消費税引き上げ前の駆け込み需要(高額商品が中心)もあり、悪化度合いは縮小した。しかし、消費需要の低迷は続いているとの指摘も多い。全般的な景況感は、駆け込み需要による上向きの動きがみられたものの、先行き不透明感による需要の低迷や消費の抑制もみられるなど、好転までには至っていない。
産業別にみると、建設業では、一部の地域で年度末により、公共工事が上向きとの声があるものの、依然その減少や不足感を訴える声が多く寄せられている。また、工事を巡る受注獲得競争は激しく、採算面の悪化を訴える声も多い。また民間需要は、駆け込み需要による受注量の増加を指摘する声も寄せられたが、4月以降の仕事量減少を懸念する声も多く、先行き不透明感が高まっている。製造業では、住宅関連業種(家具・瓦・金属等)や輸出が好調な自動車関連業種(部品・鉄工等)で引き続き需要上向きとの指摘があった。また、今月は観光客が増加した地域で菓子(土産品)需要が上向きとの声が寄せられた。先行きに対しては、多くの業種で消費税引き上げによる消費の落ち込みや駆け込み需要の反動を懸念する声が多く寄せられるなど不透明感を訴えるが声が依然多い。卸売業では衣料品卸、水産物卸から取引先(メーカー、小売店)が倒産したとの指摘があった。青果卸、農畜産卸からは需要の低迷が続いているとの声が寄せられた。先行きは、消費税引き上げによる消費の低迷を懸念する声が寄せられた。小売業では天候要因等もあり春物衣料が比較的好調に推移したとの指摘があった。さらに、3月20日あたりから駆け込み需要(家具・家電・宝石・婦人服等)がみられたとの指摘が多くの地域から寄せられた。一方、駆け込み需要は低調との声も寄せられた。先行きは、消費税引き上げ後の消費者マインドの冷え込みを懸念する声が強い。サービス業では、円安の影響で飲食から輸入食材の値上がりを、運輸からは燃料費の値上がりをそれぞれ指摘する声が寄せられた。旅館・ホテル、運輸、理容から料金の低価格化が一層進行し、採算面が悪化したとの指摘があった。先行きは、多くの業種で消費税引き上げ後の動向を懸念する声があり、特に、飲食では新料金の設定(内税か外税か)に苦慮しているとの指摘があった。
売上面は、全産業合計の売上DIが、前月水準より14.7ポイント上昇して▲7.6、採算面は、全産業合計の採算DIが、8.0ポイント上昇したが、▲20.0で、慎重な見方となっている。
- 向こう3カ月の先行き見通しは、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が、▲30.6で、弱気な見方が強まった。
- 景気に関する声、当面する問題としては、消費税引き上げ後の消費動向に関心が集まっている。
